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デザイン・アート

ボールペン画を描き続け、ボールペンメーカーとのコラボが実現。[ パイロットコーポレーション × 佐藤明日香 ]

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こんにちは。皆さんはボールペン画アートをご覧になったことはありますか?
極細のボールペンを使った精緻で可愛い作品を生み出し続け、ついにはボールペンメーカーとのコラボを実現させた、人気上昇中のクリエイターをご紹介したいと思います。

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彼女の名前は、佐藤明日香さん。北海道出身のボールペン画クリエイターです。
個展活動だけでなく、グループ展やアートフェア、コンペティションにも積極的に参加するなかでクチコミ人気が広がり、関東を中心に全国各地にファンがいます。まず、その世界観をちょっとご紹介します。

※画像をクリックすると拡大表示します。ぜひ、細部まで見てみて下さい。

画面を埋め尽くす、愛らしい羊たち。

画面を埋め尽くす、愛らしい羊たち。

キノコのなかに、たくさんの生き物が楽しそうに暮らしています。

キノコのなかに、たくさんの生き物が楽しそうに暮らしています。

大学時代からストックしてきた落書きや作品の断片なども見せてもらいました。

人物が登場する作品も、みんなどこか個性的で、いきいきとしています。

人物が登場する作品も、みんなどこか個性的で、いきいきとしています。

思わず、近づいてディテールをチェックしたくなりますね。

思わず、近づいてディテールをチェックしたくなりますね。

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絵の精密さはもちろんですが、全体の構成やバランス、世界観を形づくる発想力も素晴らしいです。

絵の精密さはもちろんですが、全体の構成やバランス、世界観を形づくる発想力も素晴らしいです。

子どもの頃からずっと絵が好きだった佐藤さん。大学在学中から独学でボールペン画を描き始めていましたが、卒業後は就職して事務の仕事に就きました。ところが、夏休みの海外旅行でスイスに向かう飛行機のなかで絵を描いていたら、あるキャビンアテンダントさんから「あなたの絵はすごい、仕事をやめて絵をやりなさい!」と強くアドバイスされ、画家として独り立ちを目指すことに決めたとか。

そんな佐藤さんの作品づくりに欠かせないのが、中学時代からずっと愛用しているボールペン、パイロット HI-TEC-C(0.25mm)。「これ以外のボールペンは使っていません。本当に大好きなので。いつか、私の作品がパイロットさんのミュージアムで展示されるのが夢だったんです」と佐藤さんは話します。

活動を始めて3年目の今年、その夢が叶うことに。今年3月に銀座三越のアートギャラリーで個展を開いた際に、個展の情報を聞きつけたパイロット社員の方が来場し、熱心に作品を鑑賞されたそうです。佐藤さんは社員の方に「自分はHI-TEC-Cがいかに大好きか」を力説し、ひとときの交流を深めました。
そして後日、パイロット本社に呼ばれて色々とお話をするなかで、5月から本社ビル内の「ペン・ステーション ミュージアム&カフェ」で作品2点の常設展示が実現しました。

夢が一つ実現して、とても喜んだ佐藤さんでしたが、さらに、夏の商品キャンペーンでコラボレーションすることになりました。
HI-TEC-Cの書き味はそのままに、デザインを一新して新しいユーザー層を狙った「HI-TEC-C maica(マイカ)」のキャンペーンで配布するノベルティのビジュアルを担当することになったのです。

キャンペーン製品のHI-TEC-C maica(手前)と、佐藤さんが長年愛用するHI-TEC-C(奥)。

キャンペーン製品のHI-TEC-C maica(手前)と、佐藤さんが長年愛用するHI-TEC-C(奥)。

ノベルティはHI-TEC-C maicaのロゴが入ったペンポーチ。佐藤さんはこのポーチにあわせて2種類の絵を描き下ろしました。どちらも、細密な絵のなかに「PILOT」の文字が隠れているそうです。キャンペーンは、全国の有名文具店・百貨店などで同製品を3本買うとペンポーチが1つ進呈されるそうです(なくなり次第修了)。ぜひ、実物を手にとって探してみて下さい。

街に暮らす動物たちをテーマにした作品。

街に暮らす動物たちをテーマにした作品。

もう一つは、画面に動物がいっぱいの作品。

もう一つは、画面に動物がいっぱいの作品。

ペンを収納するとこんな感じ。表面も作品になっています。

ペンを収納するとこんな感じ。表面も作品になっています。

佐藤さん自身も8月3日〜4日の2日間、京都ロフト3階で開催されている「パイロットフェア」(本日8月23日まで開催中)の特設コーナーでボールペン画の制作実演を行い、製品のプロモーションに一役買いました。「こうした機会をいただいたことで、かつて私に『絵描きになりなさい』と言ってくれたキャビンアテンダントさんと再会できたり、関西にいるファンの人が訪ねてくれたりと…本当に嬉しいことがいっぱいありました」

京都ロフト3階で23日まで開催中の「パイロットフェア」。佐藤さんはここで作品制作を実演したそうです。

京都ロフト3階で23日まで開催中の「パイロットフェア」。佐藤さんはここで作品制作を実演したそうです。

パイロット本社のカフェで展示中の作品も、23日までは京都ロフト3階で展示。

パイロット本社のカフェで展示中の作品も、23日までは京都ロフト3階で展示。

佐藤さんの作品はを初めて見る人は、その細密さに驚きながら作品に見入っていく方が多いのですが、小さな動物や人物たちがどれも本当に可愛らしく生き生きとしていて、老若男女を問わず誰もが魅了されてしまいます。
今回のようなコラボレーションが実現したのは、佐藤さんの描く作品が製品の特徴をふんだんに活かしていること、可愛らしくて誰もが好きになる絵柄であることも考えられますが、何より、「パイロットのボールペンが大好きで、ずっと愛用している」という熱意が伝わったからではないかと思います。

佐藤さんのアトリエに飾られた、小さな作品たち。

佐藤さんのアトリエに飾られた、小さな作品たち。

普段は朝から夕方まで、時には夜まで10時間以上、ずっとアトリエで絵を描き続けているという佐藤さん。
「絵を描いている時が一番楽しいし、私の作品に出会った方が喜んだり楽しんだりしてくれるのが嬉しいんです。だから、普段絵を見に行かない人にも作品を見てもらえるように、これからも幅広く一生懸命活動をやっていきたいです!」と語る佐藤さん。この秋にも東京と京都で作品が展示される機会があるそうですので、ぜひ一度会場で実物の作品を体感してみて下さい。

■今後の展示予定(詳細は佐藤さんのWebサイトでチェック)
「空想美術大賞展2013」
<東京展>
10月1日(火)〜10日(木)
伊藤忠青山アートスクエア
<京都展>
10月14日(月・祝)~26日(土)
蔵丘洞画廊


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佐藤勝

佐藤 勝Writer

ライター/編集者/何でも屋。Web、デザイン、映像、アート、観光などの記事執筆や、企業・団体のコンテンツ制作など、色々やらせていただいております。 INSPIでは、生活やビジネスに役立つものづくりの情報から、面白スポットやまちづくりまで、さまざまなテーマの記事をお届けします。
http://lamp-creative.com/

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