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作り方・コツ

親子でコンクールに応募しよう!防災ポスターの書き方・作り方

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9月の「防災の日」に向けて、防災ポスターコンクールが各地で実施されています。そこで今回は、防災ポスターの作り方のコツをご紹介したいと思います。子どもから大人まで参加できるコンクールが多いので、ぜひ親子で一緒に作って、チャレンジしてみて下さい!

防災ポスターには、普段から人々の防災への意識を高める役割があります。
特に地震に関しては、南海トラフ地震のような巨大地震を予知するのは困難な現状です。政府としても、事前の備えで被害を抑える「事前防災」に力を入れたい方向です。平常時に防災への注意をうながすポスターはますます重要になっているというわけです。

前置きはこのくらいにして、さっそく作り方を見ていきましょう。

1. 応募要綱をしっかりチェックする

防災ポスターコンクールは、全国の自治体や企業、団体など、さまざまな主催者によって開催されています。

まずは、応募したいコンクールの開催要項をWebサイトなどでチェックしましょう。

例えば、内閣府の防災ポスターコンクール

bousai_poster_001

幼児・小学1年生の部から一般の部まで、5つの応募カテゴリーが用意されていて、応募締切は10月31日です。

まずはこの段階で、実施要綱をよく読んで、しっかり把握しておきましょう。
特に、募集作品のテーマや作品のサイズを間違えて応募してしまうと、せっかく作り込んだ作品も無駄になってしまいます。

この内閣府のコンクールの実施要綱では、

・テーマ:
例えば、自然災害の恐ろしさの認識と正しい知識、防災に関する日頃からの心構えや備え、防災訓練や防災ボランティアなどへの参加を促すもの。
さらに、これらのテーマを連想させる標語を入れたものが求められます。

・サイズと用紙:
A3以上A2以下画用紙又はケント紙。画材や色数は自由だが、パソコンなどを使用した作品は一般の部の審査対象になります(ここが要注意!)。

今回はこの応募要綱に沿って、実際に作品を作りながら手順をご紹介します。

2. 標語を決める

先の応募要綱にあるように、防災ポスターには標語をつける必要があります。自治体の公共施設や駅などで見かける防災ポスターにはだいたい、五・七・五調の標語がついています。ずっと昔からこの手法は変わらないなーと思うのですが、言葉にリズムがある方が頭に入りやすいという長所もあります。

自分の描きたいテーマにしぼって、人の注意を引きつける標語を考えてみましょう。
今回は、震災への備えを呼びかけるテーマで、次のような標語を考えてみました。

bousai_poster_002a
(iPhone/iPadアプリ「Zen Brush」を使用)

“忘れてない?
もしもの時の
非常食”

とりあえず、これでポスターを作ってみたいと思います。

3. メインビジュアルを決める

次に、ポスターのメインビジュアルを何にするか考えましょう。
小学生など子どもの部なら、手書きの絵を描くケースが多いと思われますが、一般の部はPCを使っても大丈夫とのことですので、写真なども使えそうです。

伝えたいテーマにぴったりくるビジュアルの主題は何だろう?と色々考えて、我が家の非常用の食料を撮影した写真を使うことにしました。

bousai_poster_002b

この写真に、先ほどの標語を組み合わせてポスターを作ってみます。

4. おおまかなレイアウトを決める

いきなりPCで作り始めるのも良いのですが、その前に鉛筆などでラフ描きをしながら、どんなレイアウトにするかを検討しましょう。いきなり用紙に下描きし始めると、修正が大変になるので、別紙に小さなサイズで描くのもおすすめです。

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こうしてだいたいのレイアウトや文字バランスを決めておくと、PCでの作業時に迷うことなくどんどん進んでいくことができます。

5. レイアウト・デザインを行う

いよいよ、PCで実際にレイアウトしていきます。
(全て手描きで作成する場合は、画材を用意して描き始めて下さい!)

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ちょうど、オフィスは活用総合サイトで「町内会特集」をやっているので、ポスターのテンプレートを探してみました。

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この、防災予防運動ポスターのテンプレートが良さそうです。これをダウンロードして使うことにします。
もちろん、テンプレート素材をそのまま使ったのでは、オリジナル作品として応募することはできません。
このテンプレートを適宜作り変えながら、効率良くレイアウトしていきましょう。

まず、応募要項の規定に合うよう、サイズを変更変更しましょう。メニューの[ファイル]→[ページ設定]を選択します。
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ページ設定パネルで、用紙サイズを[A3]に設定します。

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あわせて、余計なパーツを削除していきます。

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背景も変更します。[テーマ]タブの→[背景]で、背景画像をさわやかな青のグラデーションに設定。

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もはや、元のテンプレートの雰囲気は全くありませんが、このくらい再利用できるパーツがあるだけでも、かなり効率的に作業を進められます。

続いて、メインビジュアルの写真を配置してみましょう。

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メニューの[挿入]→[図形] で、「メディア」パネルが開きますので、円のモチーフを選んでドラッグ&ドロップで楕円を描画します。

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次に、この楕円内に先ほどの写真を入れます。楕円を右クリックして、「図形の書式設定」を選択。

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[塗りつぶし]の[図またはテクスチャ]タブで、[図の選択]をクリック。写真ファイルを選択すると、楕円のなかに写真がすっぽりはまるようレイアウトされます。

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次に、文字部分を置き換えてみましょう。

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作った標語と注意喚起の文を、それぞれレイアウトしてみました。
「非常食」を目立たせるために、文字のサイズをいろいろ変えたりしてみましたが、こうするとかえって、標語の五、七、五のリズムがあまり伝わらない感じがします。

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そこで、全体のバランスをもう一度整えました。標語の文字はあえてフラット気味にしました。これなら、標語のリズムがすんなり入ってくるように感じます。
ひとまずこれでデザインは完成です。

6. 出力して仕上がりを確認

最後に、プリンターで出力して、全体のバランスや細部の仕上げを確認しましょう。

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青地に赤色の文字はコントラストが強すぎてどぎつい感じですが、街角や施設などで多くの人に防災を訴えるなら、このくらいの視認性があった方が良いかもしれませんね。

テスト出力で問題なければ本番プリントに進みますが、ポスターなので、家庭用プリンターで出せない大きなサイズになることも考えられます。そんな場合は、街の出力センターに持って行って、大判出力を依頼しましょう。

本番の出力が完成したら、いよいよ作品を応募します。
ちなみに、この内閣府のコンクールの応募作品の送り先は「内閣府」ではありません。その他のコンクールでも、応募要綱をよく確かめて、くれぐれも送り先を間違えないようにして下さいね!

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佐藤勝

佐藤 勝Writer

ライター/編集者/何でも屋。Web、デザイン、映像、アート、観光などの記事執筆や、企業・団体のコンテンツ制作など、色々やらせていただいております。 INSPIでは、生活やビジネスに役立つものづくりの情報から、面白スポットやまちづくりまで、さまざまなテーマの記事をお届けします。
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