一番選ばれているHTML5の電子カタログ

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海外に向けて展開できる、電子カタログ・Web出版サービスを比較する

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PCやタブレット、スマートフォン上でカタログやフリーペーパー、雑誌などを閲覧できる「電子カタログ」を発信できるツールやサービスが日本国内で次々と登場していますが、海外で展開されているサービスもやはり充実しています。そこで今回は、海外向けに電子カタログを発信できるサービスについてご紹介したいと思います。

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まず、「電子カタログ」について簡単にご説明しましょう。
すでに印刷されたカタログや冊子をWebでも公開したい時、PDFデータをWebサイトにアップして、閲覧者にダウンロードしてもらう方法が考えられますが、ユーザーにとっては一度PDFをダウンロードして開くという手間が面倒に感じるところがありました。

しかし最近では、HTML5などの技術を使って、PCやスマートフォン、タブレットなどのWebブラウザ上で冊子をめくるように閲覧することが可能になり、「電子カタログ」(海外では一般に「flipbook」)として普及し始めました。せっかくコストをかけて作成した冊子をWeb上でも有効活用できれば、ビジネス上の効果が期待できそうです。

そうはいっても、見せたい電子カタログを簡単に素早く作成できるかどうか、あるいは、制作・運用にかかるコストがどのくらいか、といったところが気になります。そうした視点で、有力な電子カタログサービスを見てみましょう。

※価格は2014年1月27日現在のものです。金額は変更の可能性がありますので、各公式サイトでご確認下さい。

・ZYYNE
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フランス発の電子カタログ作成サービス。会員登録を済ませて、PDFやWordなどのファイルをWebブラウザ上の操作で送信すると、HTML5で動作するWebコンテンツに変換されます。変換後、出力されたURLを自分のWebサイトなどにリンクとして貼り付ければ公開完了。管理画面でアクセス解析を行うことも可能です。

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閲覧操作は、矢印ボタンをクリックするか、ページの端をドラッグ&ドロップでページをめくっていけます。ページをめくるときに、紙がこすれる時のリアルな音がします。プリントやSNS共有、目次・サムネイル表示といった機能も利用できます。

PCやiPad、iPhoneのいずれも、わりとスムーズに動作しますが、コンテンツを読み込む時にちょっと待たされる印象です。拡大表示をする場合に、わざわざ別ウインドウを開くという動作が気になるところ。制作時は、ページの好きなところにリンクを埋め込むことができるほか、動画や音声なども盛り込むことが可能。

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料金プランは2冊までで月額23ユーロ(約3,228円)、20冊までで月額59ユーロ(約8,280円)となっています。

・FLIPHTML5.com
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こちらは香港発の電子カタログ制作ツール。同じくHTML5で動作する電子カタログを作成できるのですが、かなり多機能なツールになっています。PDFや画像はもちろん、WordやExcel、PowerpointといったOfficeドキュメントも変換でき、Wordなどで貼り付けたリンクもそのまま取り込んで利用できます。

他にも、動画ファイルやYoutube動画を埋め込んだり、任意のボタンをレイアウトしてスライドショーやリンクを動作させたりと、色々な作り込みができそうな機能が満載です。
但し、制作する場合は専用のソフト(Windows、Mac両対応)をダウンロードしてインストールする必要があります。

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ページをめくる動きはもちろん、スライド動作で遷移したり、ロゴや画像をアニメーションさせたりと、多彩な表現が可能です。公式サイトで紹介されている実例は相当作り込まれたものが多く、その多機能さに驚かされますが、その作り込みのせいで動作が遅く感じてしまいます。シンプルに作れば、わりと快適に動作するのではと思います。

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料金プランは、5冊までで月額15USドル(約1,539円)から。上記のOfficeドキュメント変換などのフル機能を使う場合は、年額299USドル(約30,686円)のプランになります。

・flipgollira
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オーストラリア発の、電子カタログサービス。ゴリラのキャラクターを打ち出した、ちょっと個性的なブランドイメージです。
PDFをブラウザ経由でアップロードすると電子カタログが自動生成され、Webサイトやブログなどに埋め込んで利用することができます。

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閲覧機能は、PDFダウンロード、全画面表示、SNS共有といったもので、非常にシンプル。
ページめくりの動作は、マウスのドラッグや指のスライド動作にあわせてページの端が徐々にめくれるのではなく、一気に次のページへと切り替わります。何だかそっけない感じもしますが、シンプルに徹しているので、動作は機敏です。
Webサイトのなかに埋め込んで使用できるので、この実例のように、Webページのデザインになじむようにレイアウトできるのがいいですね。

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料金プランは、36ページ/100MBまでは無料、それ以上は100ページ/100MBまでで20ユーロ(約2,805円)となっており、ページ数とデータ容量によって月額使用料が変わる料金体系です。

・EPAGE CREATOR
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こちらは、カナダのソフトウエア会社が販売している、電子カタログ制作ソフト。公式サイトからダウンロード&インストールして使用します(PC版、Mac版の両方があります)。

PDFや画像ファイルから、Flash形式またはHTML5形式の電子カタログを作成できるほか、iPhoneやAndroid向けのアプリや.epub、.mobiなどの形式の電子書籍も書き出すこともできます。カタログには、音声や動画、Flashアニメーションの埋め込み、ブックマークやボタンの挿入ができ、機能は盛り沢山です。

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電子カタログのサンプルを見てみました。ちょっと派手なデザインですが、このように背景テーマを入れることができます。
ページめくりの動作は、PCで見た限りでは少しもっさりした印象でした。

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料金プランは、スタンダードプラン299USドル(約30,686円)から。利用できる機能や、インストールできるマシンの数などによって、料金が変わります。

・ebook5

最後に、手前味噌ですが、私たちの「ebook5」も。
実は昨日、英語版をリリースしたばかりなので、ご紹介したいと思います。
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2010年からサービスを開始しているebook5は、すでに国内のメーカーや出版社、自治体など、幅広い企業や機関で利用されていますが、今回の英語版は、海外の企業や団体などのユーザーに向けたものです。

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会員登録を行うと、1冊だけですが、無料で電子カタログを作成・公開できます(公開期限は3日、最初と最後のページに広告が入ります)。

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今回、自分の手持ちの写真を使って、6ページのサンプル写真集を作ってみました。作成方法は、PDFまたは画像を選んでアップロードするだけ(画像ファイルの場合は、見せたいページ順に連番で名前を付けておくと、あとで順番の入れ替えをしなくて済みます)。
作成したサンプルはこちら

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PDFをアップロードした後、任意の場所にリンクを貼りつけることもできます。

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閲覧機能は、拡大・縮小やしおり機能、SNS共有・PDFダウンロード機能(有料版)と、いたってシンプルですが、動作は非常に快適で、タブレット端末を縦位置に持った時には自動的に単ページ表示に切り替わったりと、操作でイライラすることがほとんどありません。

手軽に素早く見てもらうというコンセプトでできているため、アニメーションで演出したりメモを残すといった機能はついていませんが、Webブラウザだけで快適に操作できるのが魅力的です(YouTubeやGoogleMapの埋め込みは可能です)。

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料金プランは、1冊/50MBの個人プランで月額7USドル(約718円)、ビジネスプランは5冊/250MBで35USドル(約3,585円)からで、企業の独自ドメインでの公開も可能です。

以上、海外に展開できる電子カタログサービスを5つご紹介しました。
電子カタログはWeb上で公開するものですので、日本向けのサービスでは海外に発信できない、というわけではありませんが、海外のユーザーにとって、閲覧方法の説明やヘルプが英語などで書かれていて、動作に関するサポートにも対応してくれる電子カタログであれば、きっと歓迎されるはずです。

(ebook5のユーザーヘルプ画面)

(ebook5のユーザーヘルプ画面)

また、冊子をWebコンテンツに変換して、PCでもモバイル端末でも “めくって” 見られるようにするこの仕組みは、カタログやフリーペーパーの他にも、商品や企画などのコンセプトスライドを見せて印象づけたり、個人の作品の試し読みコンテンツを公開して、自分の作品の売上アップをはかる…といった風に、さまざまな表現や発信が可能です。

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今は便宜上「電子カタログ」としていますが、本質的には「Web出版」といってもいいでしょう。今回ご紹介したサービスは、Web出版の対象を海外に広げることができるもの。いずれも、無料トライアルができますので、ぜひ一度試してみて下さい。


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佐藤勝

佐藤 勝Writer

ライター/編集者/何でも屋。Web、デザイン、映像、アート、観光などの記事執筆や、企業・団体のコンテンツ制作など、色々やらせていただいております。 INSPIでは、生活やビジネスに役立つものづくりの情報から、面白スポットやまちづくりまで、さまざまなテーマの記事をお届けします。
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