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秋の味覚、サツマイモの深~い世界。芋掘りにスイーツに、まる1日楽しむ方法

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代表的な秋の味覚の一つといえば、サツマイモ。いろんな食べ方ができて美容や健康にも良いと言われています。今の時期はスーパーなどにも並び始めていますが、直接産地に出かけていって、生産者との交流や芋掘り体験など、1日かけて美味しいサツマイモを探してみてはいかがでしょう? 意外な発見や驚きがあるかも知れませんよ。


※トップ画像クレジット:
© tsuppyinny – Fotolia.com https://jp.fotolia.com/id/71862816

季節の食べ物はやはり、美容や健康に良い?

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© Nishihama – Fotolia.com https://jp.fotolia.com/id/106669939

サツマイモは、関東地方では9月から10月にかけて収穫の時期を迎えます。成分のほとんどはデンプンですが、腸の働きを活発にする食物繊維、アンチエイジングやホルモンバランスを整えるといわれるビタミンE、コラーゲン生成のほかさまざまな役割を果たすビタミンCなども多く含まれます。
特に、サツマイモに含まれるビタミンCは、加熱しても半分以上は壊れずに残るため、焼き芋をはじめ、煮る、蒸す、揚げるなどさまざまな料理に活用できます。豊富な栄養で美容や健康に効果的な、旬の食べ物というわけですね。

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我が家でも、産地の直売所で買ってきたサツマイモを料理してみました。あえて表面をパリパリ・テカテカにしないで、ホクホクに仕上げた大学芋です。歯にくっついたりしませんし、かない優しい食感を楽しめます。

また、先日の「和ハロウィン」の記事で紹介したほうとうに入れても、いっそう甘みと旨みが引き立ちますよ。

美味しいサツマイモを探しに出かけよう!

スーパーなどでサツマイモを買って料理するのもいいのですが、秋の休日に産地に出かけるのもおすすめします。
首都圏の産地の一つ、埼玉県三芳町では「富(とめ)の川越いも」というブランドを展開していて、生産者の農園を気軽に訪れることができます。

関越自動車道所沢ICから車で約15分、東武東上線鶴瀬駅からタクシーで約10分のところにある三芳町の「いも街道」。このけやき並木に沿って、約30件のさつまいも農家が並んでいるのです。

このあたりは江戸時代に開拓された「三富新田(さんとめしんでん)」と呼ばれる歴史的な土地で、農家1戸ごとに短冊状の細長い地割となっているのが特徴です。

空撮動画で見ると、その特徴がよく分かると思います。細長い土地は住居・耕作地・雑木林で構成され、農具や家屋などに必要な木材や、堆肥(たいひ)となる落ち葉なども自分の土地でまかなうことができました。こうした循環型農業を基礎に、この地域はサツマイモの産地として栄えてきたのだそうです。

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筆者がここを訪れた9月下旬はちょうど収穫の時期。出荷を控えたお芋が並んでいる姿をあちこちで見かけます。

土に触れるって、大切。「芋掘り体験」もできます

ほとんどのサツマイモ農家では直売をやっていて、採れたてのサツマイモを直接購入することができます。
ですが、せっかく産地を訪れるなら芋掘り体験もおすすめです!
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いも街道の農家のなかでも、「はやし園」さんや「高橋農園」さんなど、芋掘り体験をさせてくれるところがあります。事前に予約をして行くと良いでしょう。

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はやし園さんの畑の入口。細長い土地にサツマイモ畑が広がっています(手前はハーブ園とのこと)。
土に触れながらサツマイモを収穫する体験は、普段自分たちが食べているものがどのように作られ、育まれているかを知ることができます。特に、お子様のいるファミリーにおすすめしたいですね。

直売の採れたて芋はギフトにも最適

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もちろん、農家さんが直売しているとれたてのサツマイモを買って帰るのもおすすめ。宅配便の手配も可能ですので、季節のギフトとしても最適ですよ。

●美味しいサツマイモの見分け方

デコボコが少なく、表面の皮がなめらかできれい、真ん中あたりがふっくらした形状のものが、美味しいサツマイモといわれています。
また、写真のように芋の端っこが切られているものは、その断面を観察してみましょう。断面からあめ色の蜜が出ていたり、蜜が乾いて黒くなった跡があるものは、甘みが強く美味しい可能性が高いですよ。

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実際に買おうとすると、サツマイモの品種が多くて迷うかも知れません。その場で生産者の方にいろいろ聞いてみましょう。
例えば、写真の「シルクスイート」は、しっとりとした食感で甘みが強く、焼き芋に向いている新品種。その隣の「むさしこがね」はホクホクした食感で、焼き芋だけでなく煮物でも美味しく食べられます。品種ごとに特徴があるので、自分の好みや食べ方を伝えて、おすすめの品種を教えてもらうのが良いでしょう。

サツマイモは保存がきくので、採れたてを食べるのもおすすめですが、2~3カ月貯蔵するとさらに甘みが増してきます。

●サツマイモ保存の注意点
・寒すぎるところに置かない(冷蔵庫NG)
・濡れたままにしない
・密閉しない(通気性のある箱の中が理想的)
・直射日光も避けましょう

いも街道はカフェやスイーツも気軽に楽しめる!

生産者を訪ねてサツマイモを買ったり掘ったりできる三芳町のいも街道ですが、気軽にサツマイモの美味しさを楽しめるスイーツやカフェもあります。

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こちらは、先ほど紹介した「はやし園」さんのサツマイモソフトクリーム。異なる品種の味をミックスすることもできます。芋掘り体験のあとに食べても良いですね。

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こちらは、「江戸屋弘東園」さんのサツマイモアイス。甘みの強いシルクスイートを使ったアイスに、大きなサツマイモチップスが豪快に刺さっています! 抹茶と一緒に楽しんで、ほっこりとした気分になれるスイーツです。

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いも街道沿いにある「OIMO Cafe」(むさし野自然農場の敷地内)は、サツマイモはもちろん、地元産の新鮮な野菜をふんだんに使った美味しい料理を楽しめるカフェです。収穫の時期には、お店の前で焼いている「つぼ焼きおいも」を買って食べることもできます。

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筆者の訪問時には、新鮮野菜のプレートとスープカレーが提供されていました。期待を裏切らない美味しさで、本当に身体にいいものを食べていることが実感できますよ。

※最近、テレビ番組で紹介されたこともあって、午前中から混雑しているようです。お出かけ前の予約をおすすめします。

サツマイモと農村の歴史に詳しくなる1日

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いも街道には、歴史を学べるスポットも点在しています。写真の「旧島田家住宅」は、文化・文政期の茅葺寄棟(よせむね)造りの建築で、三芳町の指定文化財として移築復元されたものです。
サツマイモの生産で豊かになり、一時期は寺子屋も開かれて周辺の村々からのべ300人の子弟が集まったとか。

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炊事用のいろりやかまどなどは、現代では考えられないほど調理に手間のかかる設備ですが、当時の農村の食の豊かさや、質素な暮らしが想像できます。

芋好きにはたまらない、農村体験スポット

三芳町のいも街道、いかがでしたでしょうか?
気軽なスイーツやランチから芋掘り体験まで、さまざまな楽しみ方ができますし、直売所で生産者の方と話をすると、サツマイモの品種がたくさんあって、味わいや食べごろがそれぞれ違うなど、知識も深まります。サツマイモが好きな方にはたまならいスポットといえるでしょう。

秋らしい休日の楽しみ方をしたいならぜひ一度、三芳町のいも街道へ!


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佐藤勝

佐藤 勝Writer

ライター/編集者/何でも屋。Web、デザイン、映像、アート、観光などの記事執筆や、企業・団体のコンテンツ制作など、色々やらせていただいております。 INSPIでは、生活やビジネスに役立つものづくりの情報から、面白スポットやまちづくりまで、さまざまなテーマの記事をお届けします。
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