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デジタルカタログの今後の動向や市場規模について

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デジタルカタログ市場を計る上での大事なポイント

過去2回にわたり、デジタルカタログとはどういうツールなのかを紹介してきました。便利なサービスではありますが、「今後、デジタルカタログの市場はどうなって行くの?」という疑問はきっと皆様お持ちのはず。そこで今回は、将来の市場動向規模などについて、お伝えできればと思います。

真っ先に結論をお話しますが、その市場はますます盛んになって行きます。ユーザーへの浸透が進むと共に新たな再生デバイス(スマートフォン、タブレットなど)もどんどん増加するからです。この二点は、デジタルカタログの未来を語る上で重要なポイントです。こうしたポイントを軸に、今後の展望を見て行きたいと思います。

電子書籍にみるユーザーへの浸透

それではまず「ユーザーの浸透」から調査していきますが、「デジタルカタログ市場」という名目での明確な統計データがないため、ここでは「電子書籍」に関するデータを利用します。

※「コンテンツ販売目的」の電子書籍と「販促目的」などで使われるデジタルカタログは基本的には「別モノ」です。しかしどちらも情報を電子化し、同様のデバイスで閲覧するという共通点があるため、こちらのデータを採用しました。

ここ数年で電子書籍のニーズは急速に広がっています。特に2013年度の市場規模は前年比28.3%増の936億円と大きく伸びています。スマートフォン、タブレット、専用電子ブックリーダーと、プラットフォームが多様化し、マルチデバイス化も進んでいます。今後も日本の電子書籍市場は成長を続け、2018年度には2013年度の約2.9倍の2,790億円程度になると予測されています。

環境整備の面で出遅れていた電子雑誌市場も、配信雑誌数や電子書籍ストアでの取扱いが増え、コミック誌の配信も始まっています。2018年度には電子雑誌市場だけで550億円程度になると予想され、電子書籍とあわせた「電子出版市場」は3340億円程度と、右肩上がりの成長市場となります。

出典:インプレス綜合研究所より
http://www.impressbm.co.jp/news/140624/ebook2014

楽天Kobo米国アマゾンのKindle等の参入の後押しもあって急成長している電子書籍市場ですが、今後、市場のほとんどは新プラットフォーム向け電子書籍市場が担うようになると見込まれます。

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スマホ・タブレットなど再生デバイスが市場規模の増加を支える

続いて、新プラットフォームと呼ばれるスマホやタブレットの増加について見ていきましょう。デジタルカタログ電子書籍の認知度が一般消費者へ広がっている背景には、スマートフォンやタブレット保有者の増加があります。

2013年度末の調査にて、携帯端末契約数(PHS/格安キャリア含む)は1億4,956万契約、そのうちスマートフォン契約数は6,140万、所有率は全体のうち41%という結果が発表されました。単純に数字だけを見ても、いわゆるガラケーと呼ばれるフィーチャーフォンからスマートフォンへのシフトは大きな流れとして続いています。

今後、2020年度末には端末契約数が約5,159万契約プラス(2013年度比)の2億115万件となり、うちスマートフォン契約数は1億240万件にのぼり、スマートフォンとタブレットを足した契約比率は61.5%に達する見込みです。

出典:株式会社シードプランニングより
https://www.seedplanning.co.jp/press/2014/2014081101.html

需要が増して行くデジタルカタログ

このように、スマートフォンやタブレットといった新たなプラットフォームの利用者は増え続けています。単なる携帯電話や通信機器としてだけでなく、デジタルカタログなどの再生デバイスとしての普及率も高まっていることが、市場分析からも見えてきます。常に持ち歩く端末だからこそ、電子書籍や資料を閲覧する機会も増えているのです。必然的に、デジタルカタログは一般ユーザーにとって身近な存在になっていくことが想像できます。

デジタルカタログは操作性が高く、新たなデバイス上でも本のようにめくることができたり、美しいままで画像や情報を提供できます。デジタルカタログをより多くの人へ届ける未来へ、デバイスの進化とともに可能性を広げていくことでしょう。

この記事のまとめ

  • ・2018年には電子出版市場は3000億円を超える市場へと成長する。
  • ・2020年にスマホなどの再生デバイスの日本の人口普及率は60%を超える。
  • ・「ユーザーへの浸透」と「再生デバイスの増加」により、デジタルカタログの需要は増え続ける。


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