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電子カタログをローカライズ!海外向けカタログ作成5つの注意点

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ローカライズという言葉を聞いたことはあるでしょうか。直訳すると、地域化ということになりますね。簡単に言うと、ある国で製作された商品や構築されたサービスを他国で展開しようとする時に、その国の言語や文化・習慣などに合わせ、使いやすいようにすることをローカライズ、あるいはローカリゼーションといいます。

電子カタログにおいても、多言語化をするのであれば通常の翻訳をするだけでは不十分です。自分たちの売り込みたい製品など人に興味を持ってもらうためには、やはり現地での流行や一般的な言語表現などを取り入れる必要があるからです。今回は、カタログをローカライズするための注意点を5つご紹介したいと思います。

もくじ
1. 自動翻訳に頼りきらない
2. ネイティブ向けの発想になっているかをチェックする
3. 文字数の違いに注意を払う
4. 電子カタログサービスの選定も抜かりなく
5. リンク先やサポート体制も徹底する
6. まとめ

1. 自動翻訳に頼りきらない

皆さまも、Google Chromeなどの母国語に設定している言語以外のWebサイトを訪問した時に、翻訳しますか? というような案内を目にしたことがあるかと思います。
そうしたWebサイトの機械翻訳サービスの登場や、2016年に行われたGoogle翻訳の精度向上などで自動翻訳が利用されるシーンが、より増えてきました。特にボタンひとつで多言語に翻訳してくれるサービスは、Webサイトはもちろん、電子カタログ業界でも重宝されており、これからもっと成長していくのではないかと考えます。

技術の説明や早急に知りたい情報などを、自分がもっともわかりやすい言語に一瞬で翻訳してくれるため、仕事や旅先などで非常に役に立つ機能だといえます。
しかし、実際に電子カタログやWebサイトなど「商品やサービスの魅力を伝える」ことを目的とした場合、自動翻訳機能に頼りきりになってしまってはローカリゼーションとはいえません。

機械翻訳の場合、どうしても不完全な訳文になってしまうことがあります。直訳では意味が伝わらなかったり、瞬間的に理解することが難しい文章に翻訳されてしまうことは、回避しきれない要素です。
前述したように、自ら情報を求めている場合は多少ブロークンな翻訳であったとしても、頭の中で補完することが可能ですが、商品やサービスの比較検討段階で電子カタログを閲覧している場合には、やはり購買意欲を訴求するしっかりとした文章が必要となってきます。

文法の間違いが目立つ文章だとユーザーは不信感を覚えますし、内容が頭に入ってこない可能性もあります。また、そういった意味の通らない文章を掲載しておくと、SEOにも影響してしまうかもしれません。低品質のコンテンツと判断されたり、スパムと認定されることも考えられるからです。

オンラインで公開する電子カタログであれば、Webサイトと同様、検索エンジンへの影響についても考慮しておくことが重要といえるでしょう。

2. ネイティブ向けの発想になっているかをチェックする

多言語翻訳をした場合、その対象となるのはネイティブスピーカーの方々です。文法や訳文に間違いがなくても、使用する言葉によっては理解しがたい、共感がしにくいことがあります。

たとえば固有名詞などは、日本人や日本に住んでいる人であればすぐに判別できますが、外国人向けに翻訳するのであれば説明を付記したり、表現を工夫する必要もあるでしょう。
専門用語であれば、現地でどのような言い回しが一般的なのかを確認するべきです。私たちに馴染みの深い単語であっても、実は英語圏では意味が通じない、ということも有り得るからです。
それとは反対に「漫画」や「可愛い」など、訳する言葉があっても日本語表現のままで親しまれている言葉もあります。
ローカライズ化を進める際には、現地の文化や生活習慣などをしっかりと把握するようにしましょう。

また、対象の国によって、訴求しやすいレイアウトや色彩などは異なってきます。特に色が持つ意味や、もたらすイメージは各国ごとに驚くほどに違いがあります。また、信仰が強い地域では、宗教的な色がマイナスイメージを与えてしまうことも。現地の感覚を調査した上で、可能であれば色遣いや写真の選定なども、日本版とは変更する必要があるかもしれません。

3. 文字数の違いに注意を払う

空港などで見る多言語表示でわかるように、文字数や見た目には大きな差が有ります。

翻訳で気をつけなくてはならないことのひとつに、多言語と日本語との文字数の差があります。基本的に中国語は日本語よりも短く、英語や欧州県の言語は日本語よりも長い文章になります。ここで困るのが、カタログのデザインです。文字数が大幅に増減すると、レイアウトにそぐわなくなったり、見た目が崩れて見えてしまうかもしれません。また、漢字を多用する日本語とアルファベットで構成された多言語では、行間や文字幅などの調整も行ったほうがいいでしょう。

右から左へと読み進めるアラビア語やペルシャ語などを取り扱う場合には、レイアウトの調整にさらに気を払う必要がありそうですね。
カタログをローカリゼーションするのであれば日本語版の文章をそのまま翻訳するだけではなく、手間はかかりますが、各言語に併せてデザインの調整も行ったほうが効果的に運用することが可能です。

4. 電子カタログサービスの選定も抜かりなく

多言語化したカタログを作成したら、いよいよ電子化です。電子カタログを作成するサービスについては今までにご紹介してきましたのでここでは割愛しますが、ナビゲーションや説明が対象の言語にマッチしているものや、もしくは、テキストを用いないビューアを採用しているサービスを中心に選定していくことをお勧めします。

ローカライズしたカタログを作成しても、ビューアにどっさり日本語が表示されていてはあまり印象はよくありません。とはいえ英語版ならともかく、あらゆる言語に対応したサービスはそう多くはありませんし、何よりコストもかかってしまいそうです。デジタルカタログを再生するビューアの場合、ページめくりやメニューボタンなどアイコンのみで表現されているサービスもあります。そういったサービスを選ぶことによって、国や地域を問わず直感的に利用してもらえることでしょう。

そして、作成した電子カタログをサイトに設置する時には、トップページや各ページから遷移しやすい配置を心がけましょう。
ここでも、国によってどういった位置に注目しやすいのか、を調査して最適な配置を検討してくださいね。

5. リンク先やサポート体制も徹底する

最後に、電子カタログのデザインとは直接関係しない部分ではありますが、実際にはとても重要な要素をお伝えしたいと思います。
それは、サービスのすべてを「多言語化」してこそのローカリゼーションだということです。

例えば、電子カタログを興味を持って読み込んだユーザーが、サポート窓口や公式サイトへのリンクをクリックした際、表示されたページが現地語に対応していなかったらどうでしょう。あるいは、Webサイトから電子カタログに遷移した時に、リンク先の設定を怠っていたという時も同様です。

現地の方に対してプロモーションを行う目的があるならば、入り口から出口まで、徹底した翻訳をすることが重要です。

また、それはオンライン上だけにとどまりません。
お問合せや資料請求を行ってくれたユーザーに対しても、自動返信メールはもちろん、回答の文面に至っても現地語で返す必要があります。

せっかく電子カタログやWebサイトがその国の言葉に対応していたとしても、お問合せに対して日本語で返ってきてしまうとがっかりされてしまう可能性が非常に高まります。
英語や中国語などはネイティブスピーカーの割合も多く、サポート要員は見つけやすいかもしれませんが、話者が少ない言語であっても、そうした国に対してサービスを展開するのであれば、対応人員の確保についても、しっかりと検討することをお勧め致します。

6. まとめ

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このようにローカライズとは、翻訳だけにとどまらず、様々な要素を加味していかなくてはなりません。手間やコストがかかる作業ではありますが、いざ運用した時に効果が最大化できるように、細かい部分まで精査していきましょう。あらかじめ多言語化を考えているのであれば、配置や色遣いの改変を念頭に置いたカタログデザインを考えてもよいですね。

できあがったカタログは、ぜひとも電子化を。世界各国で御社のサービスが広がっていくかもしれません。

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