「電子カタログ × 音声読み上げ機能」の可能性を考える
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ページをめくって閲覧する以外にもさまざまな機能が使えるデジタルカタログですが、音声読み上げ機能を備えたデジタルカタログを作成できるサービスも多くあります。今回は、この読み上げ機能を活用する可能性を考えてみたいと思います。
まず最初に、サンプル実例を体験してみましょう。多機能なデジタルカタログ制作・配信サービス、Wisebook2のサンプルです。
(出典:http://www.wisebook.jp/function36/)
Wisebook2は、ボイスコントローラーを搭載していて、ページをめくった時に文章を読み上げたり、マウスを使わずにページを自動的にめくることができます(画像のリンク先ページ右上の「サンプルビュー」ボタンをクリックすると、こちらのサンプルを閲覧できます。Flashコンテンツのため、PCから開いて下さい)。
(出典:http://www.wisebook.jp/function36/)
デジタルカタログ内のテキストを音声合成で読み上げる仕組みで、「機械の声」という印象は受けますが、内容は聞き取りやすいです。この仕組みなら、大きな追加コストをかけなくても、音声読み上げ機能を追加することができそうですね。
(出典:http://www.wisebook.jp/function36/)
右上の再生メニューで、音を聞き返したり早送りしたり、音量を調整したりできます。画面を見ることが困難な視覚障害者や高齢者、手が不自由な方のために開発したそうですが、健常者の場合でも、特にこのサンプルのように長い文章の場合は、読み上げてもらうことで比較的楽に内容を把握できそうだと感じました。
もう一つ実例を見てみましょう。
学校・教育機関向けの制作ツール・サービスである「FLIPPER u」のサンプルです。
(出典:http://suite.logosware.com/flipper-maker/)
オプションのソフト「LOGOSWARE STORM」を組み合わせることで、ページごとに音声を再生させることができます。
こちらの実例では、テキスト読み上げではなく肉声による吹き込み音声となっています。声優やナレーターに吹き込んでもらうためコストはかかりそうですが、リアルな人間の声はやはり注意を引きつけられますね。
デジタルカタログにこのような音声読み上げ機能があれば、バリアフリーの観点からも好感を持たれそうですし、ボリュームの大きなカタログを閲覧するのにも便利そうです。さらに、外国語の教材や小説作品などのコンテンツにも応用できる可能性がありそうですね。
そんななか、ソフトバンクテレコムから2月27日に、こんなサービスが発表されました。
(出典:http://tm.softbank.jp/cloud/saas/smartcatalog/)
同社のデジタルカタログサービス「ホワイトクラウド ビジュアモール スマートカタログ」のオプションとして、多言語の音声読み上げに対応した「Rizbell(リズベル)」を追加されました。東芝が開発した、音声合成エンジンの特許技術をベースに、独自に改良を加えたもので、肉声に近い自然な音声で読み上げることが可能だそうです。
現状は日本語、英語、中国語、韓国語の4カ国語に対応。声質も、男女、子供など、複数のキャラクターから選べるようになっています。今後、イギリス英語やフランス語、ドイツ語、スペイン語、広東語などの言語やキャラクターのバリエーションも追加していくとのこと。これから増加が見込まれる外国人観光客への対応を視野に入れている企業や官公庁に採用してもらいたい考えです。
当ブログで以前ご紹介した「JAPAN ebooks」のような地域情報コンテンツにこうした音声読み上げの機能が加われば、観光客を誘致する可能性はさらに広がるかも知れませんね。そのためには、聞き取りやすい声質や多言語対応といった、実用性を保証する技術がカギになりそうです。
今回ご紹介したものも含め、さまざまな実例を体験していただきたいと思います!
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